深い学びの推進
「アクティブラーニング」

アクティブ
ラーニングとは

主体的・対話的で深い学びの推進

主体的・対話的で深い学びの推進

セルフ・リーダーシップを育むための
“土台力”の養成をめざして

文部科学省が示す新学習指導要領(2017年3月31日公示)では、「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」の推進について規定されました。
これは、以前より定義されていた「アクティブラーニング(AL)」の視点からの授業改善を行うことで、学校教育における質の高い学びを実現し、学習内容を深く理解し、これからの時代に求められる資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的(アクティブ)に学び続けるようにすることができる。というねらいがあります。

本校では、2002年から教育目標として「セルフ・リーダーシップ」を掲げて以来、主体性に重きを置いた教育を展開してきました。
2015年8月からは京都大学高等教育研究開発推進センターの山田剛史准教授にお力をお貸しいただき、主体的学習を強化するプログラムを開発する委員会の設置の検討を開始。
2016年の4月に学習力の強化を目的にスピーディーに企画・立案を行う「学習力強化プロジェクト特別委員会」、アクティブラーニングの充実を目的に運営を行う「アクティブラーニング検討 ワーキング(AL検討WG)」、将来を見据えて長いスパンで主体性を磨くことを意識して運営を行う「アクティブトランジション検討ワーキング(AT検討WG)」、定期的に教員同士が学びあう「アクティブラーニング協同勉強会(AL協同勉強会)」を設置しました。

尚、本校では、アクティブトランジションの「能動的移行」を、「強く、たくましく、幸せに生きるための準備」としての「生徒から学生・社会人への移行」と定義しています。

学習力強化
プロジェクト
特別委員会

学習力強化プロジェクト特別委員会

学習力強化プロジェクト特別委員会は、外部有識者として京都大学高等教育研究開発推進センターの山田剛史准教授に委員に加わっていただくとともに、校長・副校長も委員に加わることによって、本校の理念や教育目標を色濃く出しやすいものとなっています。

1年目と2年目は約1カ月に1回委員会を行い、その中で、理念も含め意見を出し合う機会を多く作りました。本音で語り合い、お互いの考えも尊重し合えるようになり、委員会の方向性も自然と定まりました。3年目は、さらに合理的に進めるため、2カ月に1回委員会を行うことに変更。ワーキングの回数を増やし、委員会の回数を減らすというものにいたしました。
ワーキングのメンバーは委員会のメンバーの約半数で構成されており、機動力があります。
実動に労力を割き、特別委員会は、企画・立案を主に行うものとしました。年度初めに開催日を決定し、より計画的に運営することも心掛けています。

学習力強化プロジェクト特別委員会組織体制図

学習力強化プロジェクト特別委員会組織体制図
東山中高アクティブラーニング実践研究会

この委員会が中心となり、外部の教育関係者を対象に行う「東山中高アクティブラーニング実践研究会」は2019年で4回目を迎えました。
これまでもAL実践報告に複数の公開授業、授業検討会やテーマ別交流会、さらには山田准教授による講演を行ってまいりました。
参加される多数の教育関係者の皆様にご意見を頂戴し、本校は新たな動きを展開することができています。

東山AL実践研究会の様子 東山AL実践研究会の様子

アクティブ
ラーニング
検討ワーキング

アクティブラーニング検討ワーキング(AL検討WG)は、AL協同勉強会(年間5回)とAL公開授業月間(5月・9月・11月)の運営を中心に活動しています。公開授業の授業デザイン作成と振り返りを柱に協同勉強会を行うこととしています。
山田准教授に相談しながら進めることにより、少しずつ形になってきました。

AL協同勉強会

各教科原則2名以上の専任教員で構成することにし、1年間の任期としています。ただし、発展への効率化を考慮し、半増半減の手法を取り、1名は必ず次年度も継続することとしています。
4年間の実メンバー数は50名を超え、専任教員の半数以上がメンバーを経験したこととなりました。
勉強会そのものも「アクティブラーニング」で行い、「教員もアクティブ」をスローガンに進めました。毎回、リフレクションシートの作成を求めることにしており、教員にも「気付き」を促しています。
4年間の勉強会で多岐に渡り語り合うことができたのが大きな収穫です。

「先生方の話が聞けて良かった」との意見が多数を占め、「対話的な学び」が「主体的な学び」と「深い学び」につながることを体感できる機会となっています。

AL公開授業

原則1名の教員に対し、2名のサポートの計3名で授業実践を行うことにしています。この3名は教科を超えた3名としており、勉強会でのくじにより決定します。授業デザインもこの3名で作成することにしています。
同じ教科の教員だけでは見えない視点でのアドバイスがあり、想像以上に学ぶことが多いです。校務に追われて、1名で授業デザインを作成してしまうケースもありますが、少しでも他教科の教員が関わるようにしています。

AL公開授業の様子 AL公開授業の様子

原則1名の教員に対し、2名のサポートの計3名で授業実践を行うことにしています。この3名は教科を超えた3名としており、勉強会でのくじにより決定します。授業デザインもこの3名で作成することにしています。
同じ教科の教員だけでは見えない視点でのアドバイスがあり、想像以上に学ぶことが多いです。校務に追われて、1名で授業デザインを作成してしまうケースもありますが、少しでも他教科の教員が関わるようにしています。

その他として、勉強会メンバーから2名以上の見学者の指名もあり、合わせて4名以上の教員の感想が聞くことができるようにしています。
少しでも多くの教員に見学してもらいたいとの思いもあり、直前に校内メールで授業デザインの配信も行っています。
授業見学シート以外に、2年目の2017年から生徒の主体性を測ることを目的に授業見学ルーブリックも作成しました。
分析についてはまだまだ不十分ではありますが、数値化については行っています。データを蓄積することで新しく見えるものもたくさん出てくるものと考え、我々の評価に役立て、研鑽の材料にしたいと思っています。

AL公開授業の様子 AL公開授業の様子

全体授業研究会

5月と11月の聖日音楽法要のあと、平常時の5限目にあたる13:15〜14:05に全教員が1つの授業を見学します。通常授業だけでなく、SLPやICTも積極的に実施しています。

アクティブ
トランジション
検討ワーキング

アクティブトランジション検討ワーキング(AT検討WG)では、トランジションを意識し、行事の目的の確認、入試改革を見据えた活動、アンケート調査等を実施しています。
1年目の2016年には、振り返りの重要性を再認識し、本校オリジナルの「3年日記」を制作しました。
1日の振り返りを人目を気にせず書くことが重要との視点から、教員への提出は求めないことを最初に決定しました。その上で、少しでも記入の助けになればとの思いで、書くことに悩んだときのヒント項目やイラスト化したチェック項目を記載することとしました。

さらに、保護者も一緒に書いてもらえればより良いと考え、希望者に配付することにしました。
この3年日記の制作により、本校オリジナル3大ツール「未来を築く10年カレンダー」「夢を叶える 生徒手帳」「歴史を創る 3年日記」が完成し、PDAにC(チェック)の部分が加わることにより、PDCAサイクルが完成することにもなりました。

2016年以降のその他の主な取り組みとして、中1勉強合宿の実施目的の修正、中3次での農村体験導入、中3次の英語キャンプ(日帰り型)の導入、高3次の医学部医学科面接対策講座におけるルーブリックの活用、入学者(中1と高1)を対象としたアセスメント調査(7月)、高1生と高2生を対象にした脳科学オリンピックレクチャーの実施、生徒の企画に対して支援を行う東山チャレンジの導入、先輩が後輩にアドバイスを行う東山ブラザーライブラリの定例行事化を行いました。

特に意識したのは、「教科外学習」「対人関係・課外活動」「キャリア意識」です。
『どんな高校生が大学、社会で成長するのかー「学校と社会をつなぐ調査」からわかった伸びる高校生のタイプー』(溝上慎一 責任編集/京都大学高等教育研究開発推進センター・河合塾 編/学事出版)の中の「大学がいくら教育改革を進めても、主体的に学ぶ力、豊かな対人関係や活動性、高いキャリア意識を持たない学生は、十分に成長していない、できていないのではないかと理解されるような結果が示されてきました。
具体的に言えば、学び成長する学生は、そうでない学生に比べて、「教科外学習」「対人関係・課外活動」「キャリア意識」に大きな共感を持っています。

社会への移行を見据えて、授業外にも視点を当て、どんな時代でも、どんな場所でも、強く、たくましく、幸せに生きることができるような教育を追求していきたいと思っています。

  • 01 未来を築く「10年カレンダー」
  • 02 夢を叶える「生徒手帳」
  • 03 歴史を創る「3年日記」
SLP(セルフ・リーダーシップ育成プログラム)

2018年のカリキュラム変更に合わせて、SLP(セルフ・リーダーシップ育成プログラム)を週1単位の授業として組み込むかどうかについて検討したものの、今の東山では現実的でなく、ハードルが非常に高いとの結論を出しました。むしろ、中高6年間、高校3年間の中で、現在行っているものの意義を確認し、点を線にし繋げることの方が効果があると考えました。

SLP『東山で夢を叶える』の様子 SLP『東山で夢を叶える』の様子

2018年のカリキュラム変更に合わせて、SLP(セルフ・リーダーシップ育成プログラム)を週1単位の授業として組み込むかどうかについて検討したものの、今の東山では現実的でなく、ハードルが非常に高いとの結論を出しました。むしろ、中高6年間、高校3年間の中で、現在行っているものの意義を確認し、点を線にし繋げることの方が効果があると考えました。

本校には、「夢ナビ」、「武士道を原文で読む」、「キャリアに学ぶ」、
「未来の合格体験記作成」、「東山スタディパートナー」、「土曜教員スピーチ」、「誓願録作成」、「反省録作成」等、多くのセルフ・リーダーシップ育成に関係する取り組みがあります。
一般の授業だけでなく、宗教の時間があります。LHRも学校行事もあります。うまく組み合わせることにより、適度な回数、適度なタイミング、適度な量でプログラムを展開できるのではないかと考えました。

反転学習の発想で、生徒の自宅での学習も工夫していけばよい。今は、あるものを有効活用することを進めることが最善と考えました。

2018年11月の授業研究会は、山下恭平教諭によるSLP「東山で夢を叶える」でした。
高1でのLHRを、SLPという形で行い、生徒手帳や3年日記を利用したもので、担任によるセルフ・リーダーシップ育成授業の提案となりました。
2019年11月の授業研究会は、柴田昌平教諭と谷井俊宏教諭の2名でのティームティーチングによるSLP「大学進学への心構え」でした。

生徒達が、本校進学通信「先輩からのメッセージ」を調べ、共通点等のポイントを分析し、発表を聞き合うことによって、学習方法をじっくり考えるというものでした。
今いる隣の教員と語り合い、スキルを学び合い、指導力を上げる。単純なことでありますが、その空気を作っていくことが、SLP成功の鍵となるであろうと考えています。

研究授業、公開授業、協同勉強会、校内通信、各会議等、報連相打根を通じ、我々教員も主体的に学び、対話的に学び、深く学んでいきたいと思います。

SLP『東山で夢を叶える』の様子 SLP『東山で夢を叶える』の様子