

私たちの世界には多くの不思議がありますが、なかでも最も不思議なのが〈ヒトのからだ〉です。
本プログラムは、自然科学、とくに神経科学への理解を深める少人数制のゼミ形式講義です。京都府立医科大学名誉教授・河田光博先生の指導のもと、年13回、文献講読や発表、討論を通じて学びます。扱う内容は神経科学を中心に、言語・スポーツ・倫理・哲学・芸術など幅広い分野にまたがり、医学にとどまらない〈ヒト〉の営みと深く関わります。大学課程への橋渡しだけでなく、考える楽しさや科学リテラシーの育成も目的とし、「脳科学オリンピック」参加も視野に入れた探究型プログラムです。


<ヒト>の科学ゼミナールの活動ターム
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オリエンテーション
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世界脳週間の講演
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合同グループ発表会
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ゼミ最終まとめ 研究発表会

- 学術顧問:
河田 光博 先生の略歴 - 京都府立医科大学名誉教授。
米国ロックフェラー大学、英国エジンバラ大学を経て、1991年から2015年まで京都府立医科大学教授、2016年から2021年まで佛教大学保健医療技術学部教授。現在、岡本記念病院教育担当顧問。東山中高は、2017年の日本学術会議シンポジウム以来、オックスフォード大学Sarah Simblet博士による芸術とサイエンスの融和プロジェクト、世界脳週間京都講演会の開催、脳科学オリンピックの指導、本校の脳科学研究会の運営の協力等、河田氏から多くの支援を受けている。




教員の声
生徒一人ひとりの
「やってみたい」を大切に
数学科 玉井 克樹 先生
〈ヒト〉の科学ゼミナールは、生徒が自ら問いを立て、英語と日本語を用いて脳科学に迫る、東山高校独自の探究型ゼミです。「マルチリンガルと認知症の関係」「スポーツと脳」「ヒトと動物の老化の違い」など、身近な関心から深い科学的視点へと広げていく研究が数多く行われています。
ゼミは、学術顧問・河田光博先生(京都府立医科大学名誉教授)の深い知見と対話を重視したご指導のもとで進行します。生徒一人ひとりの「やってみたい」を大切に、問いの立て方や学びの姿勢を丁寧に育てていただいています。教員も生徒とともに学び、河田先生とのやりとりから多くの気づきを得ています。
年度末の最終発表会に向けては、他校との合同中間発表会や本校主催のフォーラムでのポスター発表など、段階的に研究を深めていきます。英語の導入も少しずつ進めており、語学に不安がある生徒でも安心して探究に取り組める場です。
